開業医として信念を持って医院・クリニックを開業したものの、自身の体調や加齢の問題や、
後継者候補であった子どもが、自身と専門科が違うといった問題など、医師の平均年齢の上昇がしていくに伴って、
医院・クリニックのM&A・事業承継の相談件数が増えてきております。
また、昨今では医療法人が医院・クリニックの譲受先になるだけではなく、
開業希望の個人の医師が引き継ぎ手になるなど、
地域医療の存続に必要な譲受先の裾野が広がっている傾向にあります。
医院・クリニックのM&Aによる譲渡側のメリットは、地域医療の存続・継続、創業者利益の獲得、
廃業手続きをしなくて済む、ということが挙げられます。
この中でも特に地域医療の存続・継続と創業者利益の獲得がM&Aによるメリットとして大きいと言えます。
信頼できる引継ぎ先に医院・クリニックを引き継ぐことができ、創業者利益としての報酬を手にできるため、
廃業以上のメリットがあると言えるでしょう。
医院・クリニックのM&Aによる譲受側のメリットは、
医院・クリニック経営が安定するまでのスピードが速いことと、
必要なものがすべて揃っている状態で始められる、という2点です。
地域に根付いた医院として経営されていた医療機関を引き継ぐことで、
これまでの集患を引き継ぎながら経営を始めることができるため、
新規で医院・クリニックを始めるよりも、ある程度リスクを可視化した上で事業の開始ができるというメリットがあります。