本日は、異業種からの介護新規参入について考えます。
昨今は定期的に、異業種の事業者が新規参入するニュースを目にします。
また、それと同じように当社のお客様でも全くの異業種から介護事業への参入を検討し、
介護事業を営む法人を買収される方・買収を検討される方がいらっしゃいます。
介護事業は国から報酬を得ることができるという点で、
運営する事業者としてはある意味保護されているとも言えるわけで、
着実に収益を積み重ねられるイメージもあるかと思います。
2025年問題やそれ以降も高齢者数が高止まりする点も追い風でしょう。
ただし一昔前のように、簡単に収益を上げられる時代ではありません。
長く介護運営してきた方ほど “介護は儲からない” とも仰ります。
制度・報酬改定の存在によって嫌でも変化を求められるのが介護事業であり、
変化に対応できなければ淘汰される厳しい時代に確実に突入しました。
さて、こうした厳しいトレンドに転換したように見える介護業界で、異業種の新規参入をどう見るべきでしょうか。
私は “専業・異業種からの参入は関係なく、結局は運営の仕方次第” とお伝えしております。
当たり前なことではありますが、
介護事業が専業の法人でも損益が真っ赤(赤字)な所もあれば、
異業種からの参入でも成功し、更に規模拡大している法人もいます。
それに加え、
薬局や給食事業等のような、周辺の異業種からの参入はシナジーが見込みやすく既に多くの事例がありますが、
一見するとシナジーを想像しにくい業界であっても、蓋を開けると思いのほかシナジーが発生することもあります。
例えば “IT業界と介護のシナジー” というものがあります。
介護の各種データをアナログ管理からデジタル管理にした瞬間に、
運営コストが下がったり、課題点が明確になり、著しく収益が向上するケースも少なくありません。
培われたノウハウそのものがシナジーを生み出す好例です。
つまり、介護との業界シナジーが必ずしも見込めなくとも、異業種で培ったノウハウが上手くはまった瞬間に差別化が生まれます。
これが、異業種でも今から参入する余地があると私が考える要因です。
「介護事業のイメージを良い意味で変えるならば、異業種の新規参入法人になるのではないか」
とも考えております。
介護事業への新規参入を検討するお客様がいらっしゃいましたら、
隠れたシナジーも一緒に模索しますので、遠慮なく当社までご相談下さい。