先週、2019年12月16日付けのニュースにはなりますが、
厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会において、
2021年度の介護保険制度の見直しの議論があり、
介護保険サービスの自己負担を引き上げる方向で検討に入ったとのことです。
具体的な検討案の一つとしては、
月額自己負担上限額を現状の世帯当たり4万4,400円から
年収770万円以上:世帯当たり月9万3,000円
年収1160万円以上:世帯当たり月14万100円
上記まで引き上げる案などが検討された模様です。
こうした話はもはや毎度お馴染みの感すらありますが、
利用者の自己負担額が年々、確実に増加しています。
国としては圧倒的に財源が不足している状況下で、
真綿を用いるかのように今後も自己負担額を引き上げてきます。
個人的な見解では、加速度的に負担額は引きあがり長期的には介護保険サービスと自費サービスの垣根はなくなると考えます。
現在は3割負担と見ると非常に大きく感じるものですが、究極的には限りなく10割負担に近づくという考えです。
今回の厚生労働省の検討では見送り濃厚な事項が多数あり、
・多床室の室料負担
・ケアプラン作成の有料化
・軽度者向け生活援助サービスの国から市町村への事業移行
等、あくまで一例ですが今後負担増を強いる材料は豊富です。
制度改定が固まれば、介護事業者様は対策を講じる必要に迫られ、
有効な対策を取ることが難しい事業者様は譲渡の選択肢も増えてくることでしょう。
付随してM&Aも活況になろうことが予想される中、今の段階から先行して買収あるいは譲渡に動かれることも賢明な選択かもしれません。