介護経営にあたり今後より一層重要になってくるもの、
それは将来予測を踏まえた経営であると考えます。
介護業界は、3年毎に介護報酬改定が実施されます。
今回の報酬改定、インパクトは想定より小さかったとの声が業界内からも聞かれます。
次回改定では、より抜本的な見直しが待っている可能性もあります。
では、事業者は次回改定まで黙って待っていれば良いのでしょうか。
答えはもちろんNOです。
理想は、次回改定を見据えた動きを今から行なっていくことです。
これまでの改定を見ても、内容はその時々の時流に応じたものです。
何の脈絡も無く、改定がなされる事例は決して多くはないのです。
ここで大切なのは予測を一つに決め打ちすることなく、複数の可能性を模索すること。
介護業界のトレンドを先読みし、先手を打つことが他の事業者との差を生むことに繋がります。
地域包括ケアシステムなども、そのヒントではないでしょうか。
しかしながら、目先のことで手一杯という方も少なくないと感じます。
未来を見据えた経営をしたいのに、このままでは淘汰される側に。。
そのような中で、売却の選択肢が浮上することは自然な流れでしょう。
仮に経営者としてギリギリまで粘ることも一つの選択肢であるならば、
この場合にも同様に複数の選択肢を持つことは(売却も視野に)、
経営者のリスクヘッジとして考えておくべきことかもしれません。
厳しい改定を機に、ご売却に踏み切る売主様がいらっしゃいます。
この場合、同じく改定状況を把握している買主候補は、高い値付けをする必要はないと考えがちです。結果、売主様の想定を下回る譲渡価額になるケースも少なくありません。
必ずしも経営に苦戦していない事業者様からの相談事例が当社において増加傾向にあるのは、このような理由も影響しているようです。
ご自身のお身体と会社が健康な今だからこそ、ハッピーなエンディングを模索する好機である、と私は感じております。