介護施設

放課後等デイサービスの報酬改定議論

平成30年度の報酬改定

来年、2021年に控える介護福祉の報酬改定について、様々な意見や議論がでてきております。

その中で、今回は“放課後等デイサービスの報酬改定議論”について1つの議題をまとめさせていただきます。

平成30年度の報酬改定において、
一律単価の設定をされていた基本報酬の見直しが行われました。
従来とは異なり、受け入れる障がい児童の状態や割合に応じて、
区分が1.2さらに重症心身障害児を受け入れる報酬の設定がされました。

区分1とは
日常生活動作において全介助を必要とする児童や
指標該当時の判定項目が13点以上の児童を50%以上受け入れ

区分2とは

それ以外の児童

大きく2つの区分に分けられました。

しかし、事業所ごとの区分になるため、区分2において、
対応が困難な児童を一定数受け入れた場合でも50%以上でない限り、
基本報酬上の評価をされないなどの問題がでてきております。

また、支援の結果として児童が発達するという良い結果になると、
指標該当児に適合しなくなり、区分や報酬が下がりかねない。

という本質的な支援の目的と収益が相反する。という指摘もでています。
極端な話をすると、支援の質が高い支援を行う事業所の収益が落ちてしまう。
という現象がおきる可能性がでてきます。

これを踏まえて次回の報酬改定は次のように議論されております。

令和3年度の報酬改定議論と方向性

今後検討されている方向性としては、以下の3つがあります。

区分を廃止し、共通の基本報酬+ケアニーズの高い障害児を
受け入れた際の加算を充実させ、かつ支援に必要な人員配置を加算評価する

定員区分ごとの報酬単価を、経営実態調査の結果を踏まえた上での見直し

従業員の基準としてある、障害福祉サービス経験者を廃止し、
保育士と児童指導員のみとする

以上となっております。

①と②に関しては良い支援をすればするほど+の評価に繋がるので
企業努力によっては収益の増加に繋がります。
ただ、③に関しては人材難に悩まれている企業様にとっては
少し厳しい話になるかもしれません。

加配加算のⅡの撤廃や見直しも議論されているようです。
いずれにせよ、今後の改定で
人員配置も含めた”サービスの質”が求められてくるのは間違いないように思われます。

最後に

どのような改定をなされるのかは
まだはっきりとはしませんが、次回の改定を視野にいれた体制作りをしておくにこしたことはございません。

改定を前に今後の経営等に不安を
お持ちであれば是非一度お問合せいただければと思います。

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