今回も、私のコラムを読んでいただきありがとうございます。
介護職の今後について少し考えてみます。
日本は世界に類を見ない超高齢化社会で、
2060年には人口の約40%が高齢者になると予測されていることから、
介護の領域は医療の中でも特に成長を期待されている分野です。
これは、周知の事実であると思います。
要介護者は、今後も増え続けていくと予測されています。
社会保障審議会の『介護分野の最近の動向』によれば、
要介護率が高くなる75歳以上の人口は、2055年には25%を超えます。
要介護者が増えれば、それだけ介護をする人も必要になります。
よって、介護のニーズはこれからも高まり続けることは間違いないと思います。
高齢化社会や人手不足を踏まえて、
国はさまざまな取組をおこなっています。
たとえば厚生労働省は、勤続10年を超える介護福祉士に対して、
月額8万円の給料アップを計画しています。
また、働き方改革によって業務内容が見直されたり、
ペーパーレス化が進められたりと、介護職の仕事も変わりつつあります。
今後の状況を考えると、さらに待遇や環境は改善されていくことでしょう。
ニーズがあり、マーケットも広がることが見えている業界だけに、
給与体系の見直しや、働き方改革は非常に注目すべきポイントです。
しかしながら、
介護業界は、人材不足に悩まされています。
経済産業省の試算によると、
2035年には約79万人の介護人材が不足されると言われています。
2015年では4万人でしたので、
いかに介護の分野が人材不足とされているかが分かるでしょう。
実際に、現在でも66%の介護施設で人手不足が問題となっています。
人手不足の原因はさまざまです。
もっとも多い原因は、給料の低さでしょう。
それを解消するために処遇加算など、様々な案が検討されています。
みなさんのイメージの中で、
「介護職=給与が低い」と思われているかもしれませんが、
2017年平均給与361万円だったのが、2018年には395万円というデータがあります。
まだまだ深刻な人手不足を解消するまでには至っていませんが、
少しずつ改善はされつつあります。
これをまとめると、介護は将来性のある仕事だと言えます。
2000年に制度が始まってから、年々需要が高まっています。
現状、需要と供給のバランスがかなりアンバランスであるため、
処遇改善など給与UPも行われ、介護職のイメージは払拭されていくと思います。
AI参入や、外国人雇用などこれから、
ホットな話題が絶えない介護業界ですが、
「人」ありきの仕事なので、個人的には今後、
光が当たっていく職種ではないかと思います。