日々、介護事業を経営する社長様との面談で
いわゆる成功する経営者の共通点を自分なりに
導き出してみましたので、本日はその一部を
皆様のご参考までに記してみたく思います。
直近でもニュースを騒がしている外国人技能実習生を
はじめとして、外国人雇用が少しづつ浸透しています。
これには賛否両論あるのも事実だと認識していますが、
成功する経営者はおしなべて外国人を採用しています。
人材難に背に腹は代えられぬという側面もありますが、
それ以上に感じるのは、成功する経営者の素質として
新しいものを積極的に取り入れる姿勢を持つ方が多い
ことも、その背景にあるのではと最近は感じています。
また、世間一般では日本人労働者と比べてどこまで
遜色なくやれるかという懐疑的な見方をされがちですが
むしろ日本人以上に力を発揮させているような現場も
実際に私自身、多く見聞きしている状況でもあります。
人件費はここ数年、高止まりの傾向を見せている中で
とりわけ介護事業における新規採用の難易度の高まり、
離職率の増加には歯止めが効かない状況に思われます。
最低賃金も年ごとに上がっている中で先に申し上げた
外国人雇用もそれに対する一つの手法ではあるでしょう。
その上で、給与水準を他と比べどの水準に置くかという
問題は極めて重要です。介護は売上に占める人件費率が
高い業種ですから、給与はシビアに決めざるを得ません。
その点、成功する経営者は給与を率先して上げています。
余裕ある会社だから給与も上げられているのが現実では
ないか、と当初は私も感じていたのですが、
苦戦している事業所の決算書を全て追っていくと同様に
給与水準は明らかにここ数年で増加しているのが事実でした。
結局はどの会社も人件費の上昇トレンドの波には逆らえず、
であればいっそのこと、他社よりも先に給与水準を上げる
ことでより優秀な人材を確保してしまった方が得策です。
過去に運営する事業の一部(あるいは全部)を
危険な領域に入る前に、より効率的に運営できる買手様に
迷わず譲渡する事例が多いのも成功する経営者の共通点です。
株式投資には損切りという表現がありますが、
会社経営にも同様に損切りは必要だというのが持論です。
もちろん簡単な決断ではないので “迷わず” という表現が
適切かは分かりませんし、実際には迷われるはずですが
私から見る分には本当に迷わず即決している印象です。
結果、得られた譲渡資金をもとに新たな事業分野に投入し
譲渡する前よりも法人規模が大きくなる事例も多いです。
事業の譲渡すらも即断する覚悟が必要な時代のようです。
以上が、介護事業で成功する経営者の共通点の一例です。
私の主観ではあるのですが、今回書き切れなかった共通点
については次回コラムにて書く機会があればと思います。