私のコラムに足を運んでいただきありがとうございます。
今回、6/19に、財務省の財政制度等審議会が、
提言した建議について少し触れてみたいと思います。
ご存じの方も多いかと思いますが、簡単に建議内容をまとめると、
「日本の歳出を多く占める社会保障について、給付と負担のバランスが損なわれており、将来世代に負担を先送りしながら費用を賄っていると問題を提起。中福祉・低負担と言える状況。改革を行わない場合この乖離は更に拡大する。このままでは制度が持続可能とは言えない」
つまり、負担の先送りによってもたらされる悲劇の主人公は将来の世代である。令和という時代は、受益と負担の乖離と将来へのツケ回しに歯止めをかける時代にせねばならないという意向です。
2022年には団塊の世代が後期高齢者になり始める。早急に取り組むべきと要請。
では、具体的にどのような素案が、麻生大臣に、手渡されたのだろうか?
それは、訪問・通所の自己負担増です。
現在、1割負担になっていますが、原則2割負担に向けて段階的に引き上げる。
また、居宅介護支援のケアマネジメントでも新たに徴収を始めるべきだと主張しています。
さらに、要介護度の軽重にかかわらず同じ保険給付率となっている現状を改めるべきと主張。
要介護1、2の訪問介護や通所介護について、市町村の総合事業への移行や自己負担の引き上げを具体的に検討すべきと訴えています。
これは、あくまでも、提案書ということなので、
全て施行されるとは思いませんが、
個人的には少なくとも自己負担率の増加はかなりの高い確率で採用されるのではないかと思っています。
労働者人口が減少し、超高齢者社会の日本の政策としては、
自己負担増が一番簡単にイメージしやすいからです。
外国人労働者に関しても、受け入れがまだまだ進んでいないので、これから労働者が増えていく見込みも少ないです。
これから、財務省が提出した建議がどのような動きを見せるのか、また、国家として社会保障をどのような方向性でかじを取るのか、非常に重要なことは言うまでもありません。
この建議、個人的にも、注目していますので、また別の機会のコラムでも、進捗を報告させていただきたいと思います。