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Time is money

拙速は巧遅に勝る ~譲渡のご決断も同様です~

日々多くの経営者とお会いさせて頂いていますが、
いざ譲渡を目の当たりにしたときに、
売主様でご判断のスピードを失いがちな方がいます。

もちろんご自身で育てられた会社は子供と同様でしょう、
経営者にとって最も大きな決断にあたるわけで当然です。

即決する類の話ではございませんし、熟慮し結論を
導いて頂きたいのですが、実はご自身の中では
その答えが出ている場合も少なくありません。

ただ、ご決断ができないだけという状況です。

もし全く譲渡をお考えでないのであれば、
ご自身がお元気なうちにおいては
事業規模の現状維持あるいは拡大に努めるべきです。

その一方で少しでも事業の継続を迷われている方は、
少なくとも譲渡の選択肢を即座に検討すべきです。

過去に譲渡した売主様で、譲渡に踏み切る前から
十分なご検討はされており、成約時の手取りまで
事細かにシミュレーションを立てられていたものの、
具体的なアクションを起こせずにいた方がいました。

その方は最終的には譲渡なさったのですが、時期を
探っているうちに制度改正、更には従業員の離脱等
により好機を逃し、半値近くDOWNした事例を見ました。

熟考も大切ですが、何より大事なのは“決める”ことです。
事業の存続を考えた際、選択肢としては大きく4つ

①当面の事業継続
②親族あるいは従業員への承継
③第三者への譲渡
④廃業

このいずれかのみです。
今すぐに動かなくとも、せめてこの大区分だけは
経営者はあらかじめ決めておくべきでしょう。

たとえ拙速であろうと、決断そのものを引き延ばすのに
比べれば遥かにリスクを軽減させることに繋がります。
もちろん、当社が仲介としてお手伝いさせて頂く以上は、
“拙”のない迅速なサービスをお客様にご提供させて頂く
ことが可能であることも付け加えておきます。

経営者は朝令暮改で良い

一方で、こちらが驚くほど判断の速い経営者もいます。

買収サイドとして案件をご紹介差し上げていたお客様が
ある日、売り手に転じる出来事が少し前にありました。

理由を聞くと、数件の譲渡案件の紹介を受けた際に
その譲渡理由や業績推移などからある共通の要素に
お気づきになられ、潮目の変化を察知したのだそうです。

その業態からいち早く身を引くことをお考えになり、
譲渡の決断から3か月後には譲受先も決まっていました。

目まぐるい制度改定と、従業員の安定確保が困難な今、
場合によっては朝令暮改も辞さないという覚悟で
経営の指揮を執ることは、この業界でこそ必要でしょう。

スピードが問われる現代において、“Time is money”
この言葉はこれまで以上に重い意味を持ち始めています。

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