日本では、年々外国人の観光客や外国人の労働者が増えています。
日本が受け入れている外国人労働者は、
昔は単純作業を主とする工場勤務での労働が大半でした。
しかしながら、近年、
専門分野で活躍する外国人労働者の方が増えており、
企業が単独で受け入れる技能実習制度についても、
2016年に大幅改正されています。
改正の影響もあり、2012年には約15万人だった技能実習生も、
2017年末には約27万人を超えており、
日本国内で専門分野を学び活躍する外国人労働者が増えております。
介護業界においても外国人労働者の活躍は、
国を挙げて期待しています。
その中でも、EPA介護福祉士候補者制度は、
実績が伸びており、今後も活躍すると予想されています。
EPA介護福祉士候補者とは
EPA介護福祉士候補者とは、
経済連携協定に基づいて日本の介護施設で就労・研修をしながら、
日本の介護福祉士資格の取得を目指す方々のことを言います。
現在、EPA介護福祉士候補者受け入れ国としては、
インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国です。
平成20年度より受け入れを開始し、平成29年度には752人もの方がEPA介護福祉士候補者として受け入れられています。
(平成20年~29年度 累計:3,492人)
EPA介護福祉士候補者制度は、人材不足の解消ではなく、
二国間の連携強化を図るものですが、
実態としては人材不足の解消に大きな影響を与えております。
実際に受け入れることによって、
利用者や利用者の家族から不安の声が上がってきそう。
という意見もありますが、自国で候補者要件を満たさなければ、
制度を受けることはできないため、勉強熱心な方が多く、
利用者にも受け入れられている。という声も少なくありません。
日本の介護施設で外国人労働者の受け入れ数が増えているとはいえ、まだまだ課題は山積みです。
●受け入れる要件を満たす介護事業者が少ない
外国人労働者を受け入れられるようにためには、
一定の要件が必要になってきます。
それらを鑑みるとある程度規模の大きな法人でないと受け入れられません。
●日本語教育の苦労
外国人労働者の受け入れには日本語教育を行う必要があります。
末永く日本で働いて頂くためには、日本で介護福祉士に合格する必要があります。
日常会話だけでなく、試験のためにも日本語教育を正しく受ける必要があります。
上記の課題があるため、小規模の介護事業者が外国人労働者の恩恵を授かるには、まだまだ時間と準備が必要でしょう。
また、介護事業者の大規模化が進んでいくことになり、
その準備を進めるためにも事業計画を考えなければなりません。