岡本 龍 様は、2023年5月に、兵庫県神戸市の「適寿クリニック」を承継開業されました。岡本 龍 様が理想とされる地域医療の実現に向けて、踏み出した新たなチャレンジ。
そんな岡本 龍 様に、今後の展望と、開業までの過程で苦労されたことや注意すべきことなど、フェーズごとにお話しを伺いました。
行政手続きとは行政庁の行為に関わる手続きのことを指します。医療機関を承継開業する際は、厚生局に届け出る「保険医療機関指定申請」などの各行政(厚生局、保健所、法務局、都道府県など)が定める手続きが必要です。手続きの内容は持分譲渡や事業譲渡(切り離し)、個人開業医の承継など進め方によって異なります。申請によっては審査に時間がかかることもあり、タイミングを見誤ると開業時期がずれてしまう可能性があるため、開業日から逆算して手続きを進めましょう。
行政手続きは医療分野に詳しい行政書士に依頼することも可能です。
①各行政によって、申請や手続きのルールが異なること
②申請や手続きは順を追って進むものもあるため、手続きが完了するまでに、ある程度の日数が必要であること
上記について、私自身、承継開業が初めてということもあり苦労もありました。
①については、“誰が” “どこに “ “いつまでに” “何をすべきなのか”を明確にしたTodoのリストアップや整理を、丁寧に行うことが大切だと学びました。レントゲン漏洩検査や開業届、各種保険申請など多くの申請があり、申請先も保健所、厚生局や都道府県等、それぞれ異なるため、きちんと行っていたとしても、抜け漏れや予想外のことが発生する可能性もあります。そのため、まずはこれらを徹底し、きちんと自分自身でも、“今何がどこまで進んでいるのか”進捗管理をすることが大切です。
②については、その時にできることは後回しにせずに、なるべく早めに即時対応をすることが大切だと学びました。申請や手続きによっては、順を追って進むものや様々な事情により、想定よりも日数を要する場合もあるため、その日にできることはその日に対応することが大切です。
これから、開業を検討されている先生方には、上記①・②について、特に気を付けていただきたいです。