介護施設

M&Aにおける表明保障とは

表明保障の意義

M&Aの最終契約書には、表明保障の文言が記載されることが一般的ですが、M&Aの当事者となる経験は通常なく、初めて聞く方が多いのではないでしょうか。

表明保障とは、
契約を締結する際に、売手もしくは買手が、ある時点における当事者自身に関する事実(適法に設立された法人か等)、契約の目的物の内容に関する事実(決算内容の真実性等)を相手方に対して、真実かつ正確であると表明する事を指します。

また、それが正確でない場合に、相手方は損害賠償請求が可能であるとする補償条項が付与されることが一般的です。

M&Aにおいては、取引対象の事業ないし対象会社の情報は、それまで関与していた売手の方が把握しており、買手において把握することが困難であり、情報の非対称性に対処すべく、買収監査及び表明保障などの対応が行われます。

もちろん、買手も十分な買収資金があるかなどの表明保障を負う場合もありますが、売手の表明保障に比べて軽い事が一般的です。

医療・介護業界のM&Aにおける表明保障

一般的に、契約書に盛り込むべき表明保障以外に、医療・介護のM&Aにおいては、下記のような表明保障を付すことが一般的です。

・介護事業の運営に、監督官庁から指導を受けたり法令違反をしていないか
・一部負担金の減免を行っていないか
・医療機関に対して、金銭等の貸与や、処方箋のリベートを行っていないか
・個別指導による返還金が発生する原因は存在するか

以上が、医療・介護業界特有の表明保障条項となります。

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